- 久々です
- 食料危機
-
2011.02.05 Saturday2月5日の農業新聞に穀物相場の上昇に関する記事がのっています。相場のチャートは見事なまでに上昇トレンドです。2005年と比べるとトウモロコシと小麦は3倍、大豆は2倍の価格です。要因としてはロシアの穀物輸出停止、南半球の異常気象、アフリカやアラブでの政情不安により、アフリカや中東の国々が穀物の在庫を急いでいる事、それに乗じた投機資金が流入している事です。このチャートを見る限り現在の株式相場よりは絶好の買い機会と見れます。また、相場暴落の要因が見あたらない事などにより、さらに資金が流れこんでいるようです。日本での市場価格に反映されてくるのは4月以降だという事ですから様々な食品の値上げが予想されます、最も影響を受けるのはやはり酪農でしょう。飼料価格が2-3割増しになるとTPPを待たず酪農は崩壊するでしょう。また、ロシアの輸出停止による小麦価格の上昇がアフリカ、アラブの暴動の一因としてがあるようです。実際に暴動が起こっている、エジプト、イエメン、ヨルダン、スーダン、チュニジアはロシアからの輸入上位国です。日本ではTPPにより安い外国製の穀物や肉が国内に大量に入ってきて、国内の農業は崩壊するというような論調です、本当にそうなるのでしょうか、世界的な食料事情と日本では随分と乖離があるようです。
- 米販売へ丸紅
- 柚子部会
-
2010.10.14 Thursday昨日は地元JA 土佐れいほくの柚子部会に出席しました。弊社はJA組合員で柚子部会に入っており、自社加工品に使う果実以外はJAに納入しております。昨年、一昨年と全国的な豊作とリーマンショックによる消費冷え込みにより、柚子の在庫がだぶつき価格は下落しています。柚子は高知県の特産品であり、各JAとも価格を維持し頑張っておりますが、他府県から大量にしかも安価な柚子が流通してきており、販売に苦慮しているみたいです。他府県は馬路の柚子ブーム以降の流行に乗って、他の果樹から転作で栽培しているため、価格が下落し旨みが無くなったら、また他の作物に転作するでしょう。そのため在庫は安価でも売りさばきたいでしょう。しかしながら高知県はそういうわけにはいきません。特産果樹として守って行かなければなりません。今年の買い取り価格は、昨年の70%程度です、組合員も困っていますが状況を理解し、特に大きな異論もありませんでした。高知県の柚子が、全国的に圧倒的なブランドとなれば、他府県や韓国の安価な柚子は恐れる事は無いのですが、まだそこまでは行っておりません。柚子は園芸連扱いでは無いので、各JAともそれぞれ営業活動を行っておりますが、単独営業では弱く、やはりオール高知で攻めるべきだとおもいます。弊社の場合は、最終的には自社栽培の果実は、全て自社の加工品で販売していと言う目標があります。まだまだ道は険しいですが、頑張ります。人間界の色んな状況とは無関係に、今年も柚子は順調に生育しております。
- 農業新聞0908
-
2010.09.08 Wednesday9月8日の日本農業新聞に、農業就農人口に関する記事が掲載されておりました。就業人口はこの5年間で22%減、この15年間で約50%減、平均年齢は65歳、耕作放棄地はなんと、40万ヘクタールです。 ー_ー;)この数字だけみれば、すでに産業としては成り立って行かないように思います。この間に政府が様々な補助金政策や農地整備事業を行い、支えたにも関わらず、この数字です。当社も新規参入です、実際に農業に参入してみて、価格変動や生産量のぶれの大きさに戸惑います、製造業で数量や価格が10%ぶれるというのは大変な事です、しかし、農業では20-30%はあたりまえ、50-60%まであり得ます。農業というと一見堅実な仕事のように思われがちですが、実は非常にリスキーな世界です。株式や為替のトレーダーくらいの情報収集力や判断力が求められると言っても過言ではないです。この不安定さが、農業で家族の生活を支える事の困難さに繋がっています。しかし一方でローソンやイオン等が農業に新規参入しており、可能性を感じさせます。いずれにしても、この先5年間、日本の農業にとっても当社にとってもここが勝負です。
- 新規就農
-
2010.08.19 Thursday昨日の日本農業新聞に、農業への新規就農者が11%増えたという記事がのっておりました。内訳は、親の農業を継いだ形の就農が15%増、農業法人への就職就農は10%減、農外からの新規就農が6%減です。この数字を見ると、「仕事が無いから親の農業でも継ぐか」というのが明らかです。同時に農業環境の厳しさから農業法人の雇用が減、新規就農も減の状態です。私も農業へ新規就農組ですが、未だに農業で生計を立てるには、ほど遠い状態です。柚子の世話やら加工品の製造や発送、新商品の開発、営業提案などで毎日忙しくて、忙しくて、忙しくて・・・・・の状態です。しかしながら、苗の成長を喜んだり、新商品の企画、営業戦略の立案などで精神衛生上は良好な状態です。農業というのは、すばらしい職業だと思います、一生続けたいと思います。しかし経済的には大変です。^^9農業と農作業とは別物です、漁業と釣りが別物だというのは、皆さん良く理解できていて、都会から漁業に新規就漁というのは、あまり聞いたことがありません。(漁業権の問題もあるでしょうが)都会から夢を抱いて田舎に新規就農し、数年苦労して経済的にぼろぼろになり、農業を嫌いになって都会に帰って行く若者が出ないように、大人が見守らなければなりません。役所は新規就農の数が何%上がった、というのにのみとらわれずに、農業への定着率を算出してもらいたいです。
- 米価格高騰
-
2010.03.28 Sunday3月27日の日本農業新聞の記事によると、アジア各地で記録的な干ばつにより、米が大減収らしいです。世界最大の米輸入国であるフィリピンでは、100年に一度の水不足でさらに輸入依存が高まり、これをうけて最大の輸出国であるタイのバンコク市場では、米価格が暴騰している。この記事を読んで、日本では米が余っているのに何とかならない物かと、さらに記事を読み進んでいくと、暴騰した米価格は1kg54円だそうです。日本では農家は安い安いといいながら農協の買い取り価格は1kgー200円程、市場価格は1kgー250〜300円程です。穀物類の世界的な相場に対して、日本の穀物価格は数倍も高いようです。この安い穀物相場に支えられて日本の酪農や養鶏・養豚が成り立っています。オーストラリアやアメリカで大干ばつになり、コーンの相場が数倍に跳ね上がったら・・・・・。日本の酪農は壊滅的な打撃を受け、先物取引で一部商社が大もうけするのでしょうか。
- 一日農政局
-
2010.02.11 ThursdayJA土佐れいほくで、一日農政局というフォーラムが開催されました。中四国農政局の幹部が土佐町に来られて、嶺北地域の生産者と意見交換をし、今後の中山間地の農業について考え、政策に生かしたいというものです。生産者代表のメンバーとして私に声がかかり、出かけておりました。農業を初めてまだ2年少々でこんな席に座って良い物かと戸惑いましたがせっかくなので、出かけました。話の内容は、作物や畜産に対する補助金の変化や補助金要望がおおく、補助金無しには、農業は成立しないんだろうとな、と言う感想を受けました。農政局の農業に対する今後の取組みの一つに、フードチェーン(生産・加工・流通)を合理化して流通コストを削減し、農家の手取りを増やしましょう、というものがありました。この話ならば、土佐FBCの講義で「ナチュラルアートの鈴木社長」より2日間に渡り講義を聞いておりましたので、イニシアチブを取り話すことができました。また、当社のフードチェーンの取り組みについても、お話させていただきました。フォーラムの後で、農政局次長からお声かけをいただき、2人でしばらく話し込んでおりました。私の話す内容は、鈴木社長の話の受け売りばかりなのですが、農政キャリア官僚にも、興味深い話だったようです。